長所を褒めるか、短所をけなすか①

松平定信「花月草紙」の一節です。現代語訳すると、「友人とつきあうときには、どんなことを心がけたらよいだろうか。」と聞いたところ、「友人の長所を友とするとよい」です。
友人や会社の同僚、日ごろからお世話になっている業者の方など、初対面は好印象でも少しずつダウンしていく場合も少なくはありません。人はだれでも自分を含めて、長所も短所もあります。
お互いを知れば知るほど、いろんなことが表面化され、良いことも悪いことも目につくようになります。特に、1度現れた短所をきっかけに、どんどん悪い部分が目立ってくるように感じる。人は自身のことは見えないのに、他人のことはよく気づくものです。
親子の関係において、子からすると親は絶対です。親からすると子どもは自分の子です。「自分の子」であるから必ず幸せになってほしい、失敗はしてほしくない、理想の未来像を願うものです。
子どもは自我が目覚めると親離れが始まります。反抗期のスタートですね。自分を「子ども」ではなく、1人の「人」として扱ってほしくなる年齢です。親は一生懸命に子育てをし、大切に扱ってきたものだから「親」から「人」にはなれません。
「人」として認めてもらいたい子と、「親から人」になれない親の葛藤がぶつかり合って親子げんかが始まります。
母「早く起きなさい!アンタ、いつまで寝とると?」
子「うっさい!もう起きとる!!」
子「ここに印鑑ば押して!」
母「素点表ね!何ね、この点数?高校行けんよ!いつ出すと?」
子「今日!」
母「なんで、昨日のうちに出さんとねぇ。はぁ⤵」
母「いつまで携帯ばいじっとると?勉強しなさい!」
子「やかましかっさ!
今しようとしとったとに、やる気のなくなったたい!」
これが毎日続いていたら、親は身体が持たないですね。また子も、毎日イライラしながら通学するのも大変ですね。